( なるたろう )
昭和31年(1956年)生まれ、67歳
ある日、乾いたじゃり道を歩いていた時のコト。
昭和のボンネット式バス、ねこバス?が砂埃を巻き上げ近づいてきた。
チョイと車内に目を向ければ、運転手も乗客も、既知のおじい.sanばかり。
小窓から「おい、このバスに乗らないか?」と声を掛けられた。
HIP-HOPのダンスユニット組むぞ!
一緒に「USA」を踊ろう!
あれから1年半。
気が付けば世の中はダンス真っ盛り。
数多のダンサーが操る車は、我々のバスを後目に突っ走っている。
彼らの軽やかで鮮やかなハンドルさばきに、大喝采。
見ているだけでも超絶楽しい。
我らがバスは、相変わらず燃費は劣悪、ボロさは半端ないが、走り続けている。
意外にも乗り心地がいいのだ。
バスの中、我らじい.san達はゼイハーして足腰ガクガクさせながらも、ステップの確認に余念がない。
ワクワク感が充満しているこのバス、
行先は定まらないが、夢の国にも行けそうだ。
令和を走るこの昭和のバスから降りられそうもない。
当分は乗っているだろう。